PERIO
DONTICS
歯周病治療

大田区大森駅・大森海岸駅近辺で
歯科治療を受けるならきらり大森歯科

03-5763-5659 診療時間 9:00-12:00 / 13:00-18:00 祝日休診

お口の違和感は
歯周病のせいかも?
Caused by periodontal disease

誰でも歯周病や歯槽膿漏という言葉をきいたことがあると思います。専門的にはどちらも同じ病態を指し、歯周病菌によって歯肉や歯を支える骨などに炎症が引き起こされる疾患です。自覚症状がほとんどないまま進行し、気づいた時には歯がぐらぐらして抜けてしまうということもあり、歯を失う原因の第1位となっています。

また、歯周病菌は全身にもさまざまな悪影響を及ぼすため、放置するとお口だけでなく身体も不健康になってしまいます。歯周病菌は誰もが持っている常在菌ですが、磨き残しなどが原因で増殖し、歯周病を発症します。防ぐためには日々のホームケアと歯科医院で行うプロフェッショナルケアが大切です。

歯周病はお口の中だけの
病気ではありません

歯周病を発症してしまうと、歯肉から出血したり、歯肉が腫れるなどの症状が現れますが、実はそれ以外にも全身へと悪影響が及んでいる可能性があります。歯周病菌が潜んでいる歯肉は血流が盛んであるため、血液を介して各臓器に歯周病菌が運ばれてしまうのです。ここでは歯周病と関係のある疾患をご紹介します。

こんな疾患に注意

糖尿病

糖尿病は血糖値を下げるインスリンと呼ばれるホルモンが減ってコントロールできなくなり、高血糖状態が続く病気です。高血糖状態では身体の免疫機能が低下し、感染症にかかりやすくなるだけでなく、腎臓への負担が大きく、最悪の場合は腎不全となって腎移植や透析のような治療が必要となってしまいます。

免疫力の低下は細菌感染症である歯周病に対しても同様で、糖尿病の方は健康な方に比べて進行しやすいと言われています。一方、歯周病の治療を行って炎症が減少すると、糖尿病が改善したという研究結果もあるため、糖尿病でお悩みの方は歯周病治療を行うことも検討する価値はあると考えられます。

心臓疾患

歯周病が発症して歯周病菌が大量に増殖すると、炎症を起こした血管から歯周病菌が血流に乗って心臓に運ばれ、感染性心内膜炎をはじめとする心臓疾患を引き起こす可能性が示唆されています。同様に、血管内に入った歯周病菌は血管内のプラーク形成に関与し、心筋梗塞や脳梗塞の発症にも影響を与えているのではないかと言われています。

早産・低体重児出産

妊娠中の女性が歯周病を発生した場合、歯周病になっていない人に比べて早産や低体重児出産のリスクが最大7倍にものぼると言われています。妊娠中はホルモンバランスが変化するため、歯周病になりやすく、特に妊娠初期はつわりなどの影響で口腔内環境が悪くなりやすい状態です。

歯磨きなどを怠ってしまうと歯周病が悪化し、炎症性物質の血管内濃度が上がって赤ちゃんの発育に影響を及ぼしたり、子宮を収縮させて低体重児出産や早産のリスクを高めると言われています。出産前には歯科医院で検診やクリーニングを受け、つわりなどで歯磨きが難しい場合はしっかりとうがいをするようにしましょう。

誤嚥性肺炎

高齢者の死亡原因で増えている肺炎ですが、このうちの多くが誤嚥性肺炎だと言われています。歯周病の方のお口の中には、多くの細菌が増殖しており、嚥下機能(飲み込む力)が低下したご高齢の方が誤嚥(食べ物が誤って気道や肺に入ってしまうこと)してしまうと、大量の細菌が一緒に入ってしまい、誤嚥性肺炎のリスクが高くなります。誤嚥性肺炎の予防には、口腔ケアが非常に重要で、病院で専門的な口腔ケアを行うようにしたところ、肺炎のリスクが激減したという研究もあります。

認知症

歯周病によって歯を失ってしまうと、噛むことができなくなり、脳への刺激が減って認知症のリスクが上昇すると言われています。また、近年の研究では、歯周病菌がアルツハイマー型認知症の原因物質であるアミロイドβの産生や脳への蓄積に大きな影響を与えていることがわかってきました。これは、歯周病が認知症の直接の原因になりうるということを示しています。健康なシニア人生を送るためにも、歯周病は早期に治療する必要があると言えるでしょう。

歯周病の進行 Step

  1. Step
    歯肉炎

    歯周病菌による炎症が歯肉のみに起きている状態です。歯を支える他の組織への影響は軽微で、ホームケアを改善し、歯科医院でお掃除を行うことで症状が改善します。

  2. Step
    軽度歯周炎

    歯石が付着して、歯と歯茎の隙間である歯周ポケットが形成されている状態です歯を支えている歯周靭帯や歯槽骨といった組織にも炎症が起きているため、放置すると歯がグラグラしてきます。歯石は歯磨きでは取り除くことができないため、歯科医院での治療が必要です。

  3. Step
    中等度歯周炎

    歯周ポケットの中の方にも歯石がたまり、歯槽骨が溶けてしまっている状態です。歯磨きを改善するだけでは原因を除去できないため、歯科医院でしっかりと治療を受ける必要があります。状態によっては歯周外科という外科処置を行う必要があります。

  4. Step
    重度歯周炎

    歯を支える骨である歯槽骨や歯と骨をつなぐ歯周靭帯などが破壊され、歯がグラグラしている状態です。歯は歯肉に刺さっているだけの状態であるため、いつ抜けてもおかしくありません。残しておくと誤嚥してしまうリスクがある他、歯周病菌の巣になってしまい、歯だけでなく全身への悪影響が予想されるため、抜歯しなければなりません。

CHECK 歯周病の状態を
チェックする位相差顕微鏡

位相差顕微鏡はお口の中の歯垢を採取して、生きたまま歯周病菌を観察することのできる特殊な顕微鏡です。お口の中に細菌がたくさんいます、と言われても、なかなかピンとこない方も多いと思いますが、この顕微鏡を使えば、歯周病菌の生きた状態、活動量や密度などを視覚的に確認していただくことが可能です。

実際に見ていただくことで、歯周病の重大さが認識でき、歯科医師や歯科衛生士は適切な診断を下して治療を行うことができる、歯周病治療にはとても有効な医療機器です。高価なため導入している歯科医院は多くはありませんが、当院では歯周病治療に活かすために活用しています。

歯周病治療流れ FLOW

  1. FLOW
    歯周基本検査

    歯と歯茎の境目の歯周ポケットの深さを測り、歯石の付着している部位、出血の有無などを調べて、歯周病の進行度愛を診断します。歯周ポケットの深さは3mm以下であれば正常ですが、歯周病が進行していると、深くなります。また、レントゲン写真を撮影することで、骨がどの程度減っているのかを知ることもできます。

  2. FLOW
    歯周基本治療

    簡単なクリーニングや磨き残しのチェック、歯石取りなどの処置を行います。ご自宅での歯磨きの方法を見直していただき、歯科医院のクリーニングを併用していただくことで、治るまでの期間を短くすることができます。

  3. FLOW
    再検査

    歯周基本検査の効果を確かめるために、再度検査を行います。検査の結果を元に、歯周病治療の計画を見直します。

  4. FLOW
    SRP・歯周外科処置

    歯茎の中の歯石をとっていきます。歯周基本治療によって歯肉の炎症を減らすことで、少ない痛みで治療を行うことができます。歯石が歯周ポケットの奥深くに付着している場合は、歯肉を一部切開して歯石を取ることもあります。

  5. FLOW
    再検査

    SRPや歯周外科処置の効果を確かめるための検査を行います。歯周病が残っていれば、再度治療を行い、検査をする、ということを繰り返します。歯周ポケットの結果に異常がなければ、メンテナンスに移行します。

  6. FLOW
    メンテナンス

    歯周病は再発しやすい疾患です。特にもともと深い歯周ポケットがあった方は、歯肉の形態が変化したり、歯の根が露出してしまい、ホームケアが難しくなる場合があります。歯科医院で定期的にメンテナンスを受けることで、歯周病の再発を防ぎ、万が一再発しても、すぐに処置を行うことで、悪化を防ぐことができます。